アストラゼネカ製アデノウイルスベクターワクチン・・・情報開示、とても大切、チョー重要

ワクチン接種後に血栓の副作用が生じたとかでテンヤワンヤだったアストラゼネカ社のウイルスベクターワクチンですが、EU当局の調査結果が公表されました。引き続き使用はすれど、アストラゼネカワクチンの副作用として血栓を正式登録すべき、とも。以下、コロラド先生の解説。

 

アストラゼネカのワクチン、日本では第一三共とKMバイオロジクスが製剤化して生産するそうなのですが、日本で注意しないといけないのは血栓の云々以上に、東日本で急激に感染拡大しはじめているE484K変異を持つ株に対して、南アフリカのB.1.351やブラジルのP.1(B.1.1.28.P.1)で見られるように、有効性がガクンと落ちてしまう欠点がありそうなことです。南ア変異株やブラジル変異株みたいなのへの効き目がかなり薄いワクチンを、わざわざ接種する必要性があるのかな?と。

EU当局やイギリスのように誠実なアナウンスを日本の厚生労働省が行うとはとても考えられないし、むしろ積極的に隠しそうなのが伝統のお家芸な役所ですので、ワクチンをそわそわ首を長くして待つよりも日常行動をおとなしくしてPCR検査を積極的かつ定期的に受診する方が、予防としてはよほど有効ではないでしょうか。

 

イギリス、30歳未満にはアストラゼネカ製ワクチンを制限へ 血栓の報告受け【BBC:ニック・トリグル保健担当編集委員 2021年4月8日】

イギリス政府は今後、30歳未満の成人への新型ウイルスのワクチン接種では、英オックスフォード大学/アストラゼネカ製以外のワクチンを使用する方針だ。このワクチンと、まれに起きる血栓症の関係が示されたため。

英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)は、2月末までに同ワクチンの接種者79人に血栓が起こり、うち19人が亡くなっていたことを明らかにしていた。

ワクチンが血栓の原因となったことを示すものではないとしているものの、関連性は確実さを増しているという。

MHRAの調査では以下のことが明らかになった。

・2000万回分のワクチンが接種され、79人に血栓が発生し、うち19人が亡くなった。100万人に4人に血栓が起こり、100万人に1人が亡くなっている計算だ
・血栓が発生した人の3分の2が女性だった
・亡くなった人は年齢18~79歳で、3人が30歳未満だった
・全てのケースが1回目のワクチン接種後に起こっているが、まだ2回目を受けている人が少ないことから、この点については結論が導き出せていない

欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)は7日、アストラゼネカ製ワクチンの非常にまれな副作用として血栓を記載すべきだと述べた。一方で、利益がリスクを上回っているとした。欧州ではいくつかの国で、ワクチンの使用を一部の年齢に制限している。

世界保健機関(WHO)は、同ワクチンと血栓の関係は「信ぴょう性がある」が確定はしていないと述べた。また、全世界ですでに2億人がこのワクチンを受けている状況で、血栓がおきるのは「非常に珍しい」ことだと話している。

イギリスのマット・ハンコック保健相は、国内での調査の結果、オックスフォード大学/アストラゼネカ製ワクチンは「安全かつ効果的で、成人の大半について利益がリスクを上回ること」が明らかになったと説明した。

ボリス・ジョンソン首相は、アストラゼネカ製ワクチンは「すでに何千もの命を救っている」と話し、新しい助言によってあらゆる年齢の市民が「引き続き、ワクチンに全幅の信頼を置ける」ようになったと述べた。

最大野党・労働党のキア・スターマー党首も、「医師や科学者を信じよう」と呼びかけ、自身も2回目のアストラゼネカ製ワクチンの接種を心待ちにしていると話した。

アストラゼネカは、MHRAとEMAの調査により、ワクチンの利益が「なおリスクを大きく上回っている」ことが再確認できたと語った。

イギリスでは7日、新たに2763人の新規感染と、45人の死亡が報告された。

一方、イースター(復活祭)の週末後ということもあってワクチン接種は伸びず、この日は8万5227人が1回目を、18万6793人が2回目を接種した。

若年層ほど「利益とリスクが均衡する」

MHRAのジューン・レイン長官は、アストラゼネカ製ワクチンの副作用は「非常にまれ」で、ワクチンと血栓に直接の因果関係があるのかを特定するにはさらなる調査が必要だと話した。

「大半の人々にとってなお、利益の方が既知のリスクを大きく上回っている」

一方で、若年層になるほど、利益とリスクが「均衡していく」と述べた。

その上で、「公衆の安全が最優先事項だ」と語った。

レイン氏によると、ワクチンと血栓の関係性は「信ぴょう性がある」という。

この調査結果を受け、イギリス政府のワクチン諮問委員会は、18~29歳の若年層については可能であればアストラゼネカ製以外のワクチン接種を推奨することにした。

同委員会のリム・ウェイ・シェン教授は、今回の措置は「深刻な安全上の懸念があるからというよりは、細心の注意を払うためだ」と述べた。

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〔※アストラゼネカ製ワクチンのしくみ〕

MHRAの医薬品委員会(CHM)で委員長を務めるムニル・ピルモハメド教授は、ワクチンのリスクを測るには、COVID-19にも血栓のリスクがあることや、COVID-19そのもののリスクも考慮すべきだと指摘した。

ピルモハメド教授によると、新型ウイルス患者の7.8%が肺に血栓を、11.2%が深部静脈血栓症(DVT)を起こすという。

MHRAは、1回目にアストラゼネカ製ワクチンを受けた人は、2回目も同じワクチンを打つべきだとしている。一方、1回目の接種後に血栓が生じた人はその後、ワクチンを受けるべきではないと述べた。

また、妊娠中の女性や、血液疾患で血栓のリスクがある人は、ワクチンを打つ前に利益とリスクについて医師と相談するよう求めた。

ワクチンを接種してから4日たっても頭痛や目のかすみ、混乱を経験したり、不自然なあざや息切れ、胸の痛みがある人は、医療機関に相談するよう呼びかけている。

イングランド副医務主任のジョナサン・ヴァン=タム教授は、アストラゼネカ製ワクチンをめぐる動きは「軌道修正」だと説明。医薬品の方針が変わることは普通だと話した。

ヴァン=タム教授はまた、米ファイザーや米モデルナ製ワクチンが予定通り輸入されれば、今回の変更によるイギリスのワクチン接種事業への影響は「ゼロか、無視できる程度」にとどまると話した。政府は7月末までに全成人へのワクチン接種を終える目標を掲げている。

<分析>100万人に1人の死亡リスク、心配すべき?

リスクの全くない治療法やワクチンは存在しない。問題は、利益がリスクを上回っているかどうかだ。

7日に発表された調査報告では今一度、アストラゼネカ製ワクチンの利益が確認された。血栓症になる可能性があるとしても、まだ確証は出ていない。

このワクチンを接種して死亡するリスクは非常に小さい。100万人に1人の割合だ。

これに比べて新型コロナウイルスに感染した場合、75歳以上の8人に1人が、40歳代の1000人に1人が亡くなるリスクがある。

COVID-19での死亡リスクが低い30歳以下となると、こうした差はそれほどはっきりしない。しかしアストラゼネカ製ワクチンの利益はなお、リスクを上回る。

とはいえ、他のワクチンの方が安全性が高いかもしれない。

心配になる人もいるかもしれないが、実際のリスクは、普段は全く考えないほど低いものだ。

たとえば、車で400キロ走った場合、100万人に1人が交通事故で死亡するリスクがある。だが車に乗るときにこれを気にする人はどれだけいるだろうか?

(英語記事 Covid: Under-30s offered alternative to Oxford-AstraZeneca jab

 

AZワクチン「血栓と関連あり」結論…欧州「若者の接種禁止」【Yahoo!:WoW!Korea 2021年4月8日】

血栓発生の副作用があるか議論となっていたアストラゼネカのコロナワクチンが7日(現地時間)、最終的に関連性があるという結論が出た。これにより、各国は若年層の接種を禁止して、特定の年齢層、高齢層のみの接種にするなどあたふたと指示変更に乗り出した。

◇EMA “アストラゼネカ、血栓副作用がある”:ロイター通信によると、この日の欧州医薬品庁(EMA)は、現在までのすべてのデータを総合した結果、オックスフォード大学-アストラゼネカのコロナワクチンと血栓との間の関連性を発見し、これをアストラゼネカワクチンの副作用として正式登録すべきだと発表した。

ただし、ワクチン接種において、特定の性別や年齢層が特に危険であることはまだ断定できず、これに対する結論はまだ下さなかった。しかし、その一方で、EMAはアストラゼネカワクチンの全体的な利益は、副作用の危険よりも大きいという従来の立場を固守した。

世界保健機関(WHO)は、ややあいまいな立場をとった。AFP通信によると、この日のWHOのワクチン安全グローバル諮問委員会は声明を出し、「現在までのデータからアストラゼネカのワクチンと血栓発生の関連はありえるが、確認はされていない」と述べた。

◇欧州各国あたふたと指示変更: 最近アストラゼネカワクチンは、血栓リスクのため欧州の一部の国では接種が一時停止されていたが、EMAとWHOのリスクよりも利益が大きいという方針に基づいて再度接種を再開していた。しかし、各国での副作用事例は続いた。イタリアは60歳以上のみ接種勧告しており、ただしすでにアストラゼネカワクチンを一回接種を受けた60歳未満の人の場合、2次接種を受けることができようにした。スペインは、60〜65歳の年齢層のみが接種することにし、イギリスは30歳未満の若い年齢層にはアストラゼネカワクチンを接種してはいけないと勧告した。

副作用発生の事例から、免疫作用が活発な若年層でより多く血栓が発生したためである。

ベルギーは55歳未満の年齢層に対してワクチン接種を禁止した。

 

30歳未満、特に女性はアストラゼネカ製ワクチン接種には細心の注意を 血栓症・血小板減少のリスク【Yahoo!:Newsweek日本版:木村正人 2021年4月8日】

[ロンドン発]血栓症を誘発する恐れが指摘されている英オックスフォード大学と英製薬大手アストラゼネカの新型コロナウイルス・ワクチン(AZワクチン)について、英医薬品・医療製品規制庁(MHRA)は7日、血栓症が発生する割合は接種者100万人に4人弱だとしてAZワクチン接種のベネフィットはリスクをはるかに上回るとの立場を維持した。【木村正人(国際ジャーナリスト)】

しかし20~29歳では深刻な副反応は約11人に増えるため、感染が収まっている状況ではリスクがベネフィットを上回ると指摘。英予防接種合同委員会(JCVI)は同日、30歳未満に対しては可能な限り、AZワクチンの代わりにm(メッセンジャー)RNAテクノロジーを利用する米ファイザー製、モデルナ製ワクチンを使用するよう勧告した。

すでに欧州連合(EU)加盟国ではAZワクチンの安全性や有効性に対する懐疑論が強まっているため、今回の30歳未満への接種制限はワクチン接種をさらに滞らせる恐れがある。

イギリスではコロナ感染者は436万人を超え、14万9千人以上が死亡。このため3170万人がワクチン接種を受け、このうち373万9千人が2回目の接種も済ませた。ワクチンはコロナ感染による重症化と入院リスクを劇的に減らすため、イングランド公衆衛生サービス(PHE)は今年1~3月だけで少なくとも6千人の命がワクチン接種により救われたと評価する。

しかしAZワクチンの1回目接種直後、血栓症と血小板減少が同時に発生するという極めてまれな有害事象が相次いだ。このためMHRAは血小板減少を伴う脳静脈洞血栓症(CVST)の症例を徹底検証。その結果、3月末までにAZワクチンは2020万回接種され、血栓症79例を確認、うち44例が血小板減少を伴うCVST、35例が血小板減少を伴う他の主要静脈の血栓症だった。

79例のうち19人が死亡(女性13人、男性6人)、11人は50歳未満で、うち3人は30歳未満だった。19人のうち14人は血小板減少を伴うCVSTで、5人は血小板減少を伴う血栓症だった。性別では女性51人、男性28人(18~79歳)。男性よりも女性の方がAZワクチンの接種を受けた直後、血栓症と血小板減少が同時発生するリスクが大きくなっていた。

<ファイザー製やモデルナ製に血栓症・血小板減少の兆候なし>

これに対してファイザー製、モデルナ製ワクチンでは血栓症と血小板減少が同時に起きる兆候はこれまで報告されていない。MHRAが記者会見で使ったスライドを見ておこう。コロナ感染が落ち着いている状況では10万人当たりのAZワクチン接種による深刻な副反応は20~29歳で1.1人と、集中治療室(ICU)で治療を受ける割合(0.8人)を上回ってしまう。

しかし、それ以外の年齢層ではいずれもベネフィットがリスクを上回る。感染の広がりが中程度や感染が拡大している状況ではすべての年齢層でベネフィットがリスクを上回っている。

AZワクチンは重症化と入院リスクを劇的に減らすため、高齢になればなるほど接種を受けるベネフィットが大きい。

<欧州全体では脳静脈洞血栓症169症例、内蔵静脈血栓症53例>

欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)もMHRAと同時に記者会見し、「血栓症と血小板減少の同時発生はAZワクチンのごくまれな副反応としてリストアップすべきだ」と指摘した。欧州経済領域 (EEA)とイギリスでは3月22日時点で約2500万人が接種を受け、CVSTが62例、内蔵静脈血栓症24例が確認された。ほとんどが60歳未満の女性だった。また18人が死亡した。

4月4日時点では3400万人が接種を受け、CVSTが169症例、内蔵静脈血栓症53例が報告されている。

AZワクチン接種直後にCVSTを発症したのは100万人当たり2.2人(MHRA)から5人(EMAの最新集計)とばらつきがある。オープン・ユニバーシティーのケビン・マッコンウェイ名誉教授(応用統計学)は「ワクチンの接種にかかわらず1年間では100万人に2~5人の割合でCVSTは発症する。最近の研究では13~16人という可能性も指摘されている」という。

EMAは「血栓症と血小板減少の同時発生はごくまれであり、ワクチンの全体的なベネフィットは副反応のリスクを上回る」と結論付ける。その一方で「もっともらしい説明の一つは免疫応答だ」として、抗凝固薬ヘパリンで治療された患者に時々見られるヘパリン起因性血小板減少症と似ていると分析している。現時点ではリスク要因を特定できないという。

英予防接種合同委員会(JCVI)は「このごくまれな症状に関する既知のリスクファクターは現時点では存在しない。AZワクチンの1回目接種を受けたことに対する特異体質反応のように見える」と分析し、MHRAも「血栓症と血小板減少の同時発生はコロナ感染者でもワクチンの未接種者にもみられないことに留意することは重要だ」と指摘した。

エコノミークラス症候群など血栓症は誰にでも起こりうる症例だ。しかもコロナに感染すると、血栓症を伴うことは少なくない。筆者の友人である30代の女性はコロナに感染して寝込んだ後、皮膚がかゆくなり、足に小さな血斑がみられた。

女性の場合、避妊のためピルを服用していると、わずかだが血栓症のリスクが高まる。妊娠中・出産後はさらに血栓症になるリスクが高いため、AZワクチンでなくても、接種の際には細心の注意が必要だ。

筆者は、ファイザー製ワクチンを接種する際のスクリーニングで「血液凝固障害か、ワルファリンのような抗凝固剤を服用しているか、筋肉内注射に対する禁忌(普通は適切な療法だが、それが当てはまらない人)があるか」を質問していることが、果たして注射部位に留まる問題なのかずっと気になっていた。

昨年12月、米フロリダ州マイアミ・ビーチの産婦人科医グレゴリー・マイケルさん(当時56歳)が米ファイザー製ワクチンを接種後、副反応で急性免疫性血小板減少症(ITP)を起こし、血小板不足から出血性脳卒中を起こし、息を引き取った。接種者の体質によってはワクチン接種で凝固障害がブーストされることがあるのではないかと不安を覚えた。

AZワクチン接種後に血栓症・血小板減少の同時発生で急死したイギリス国内の19人に関する詳しい状況はまだ分からない。体質や接種時の状況によって血栓が急激に発生し、血小板が足りなくなって出血が止まらず、死んでしまうケースが発生しているとの懸念は払拭されていない。

ワクチン接種による「集団免疫」獲得を目指す戦略は「最大多数の最大幸福」を実現させるものとは言え、そのために犠牲になる人が出ることは、これまで予防接種禍や薬害事件を取材してきた筆者としてはいたたまれない気持ちになる。遺族は最愛の人の急死に悲しさとやりきれなさでいっぱいだろう。

ただ、救いは利害相反を避けるため、MHRAもJCVIも英保健省とは独立して判断し、EMAとも足並みをそろえていることだ。

100%安全とは言い切れないワクチンの接種、しかもパンデミック下における前例のない地球規模の集団予防接種ではこれからも何が起きるか分からない。私たちが日常を取り戻すためには臨床試験や接種によるデータと分析を積み重ねて、手探りで一歩後退二歩前進を続けていくしか道がない。

AZワクチン接種後4日から2週間以内に以下の症状がある場合、直ちに医師の診察を受けるようとMHRAやEMAは呼びかけている。

・呼吸困難

・胸の痛み

・足のむくみ

・持続的な腹痛(腹痛)

・重度で持続的な頭痛やかすみ目などの症状

・注射部位以外の小さな血斑