日経クロストレンド特集『クッキー規制、どう対応する?』第10回(了)/全10回

グーグルの“ライバル”がクッキー廃止に新技術、COOが戦略語る【日経クロストレンド:市嶋洋平 2021年3月11日】

米グーグルによるサード・パーティー・クッキーの廃止方針を、デジタル広告業界はどのように受け止めているのか。クッキーをフル活用する広告購入側の配信プラットフォーム大手の米ザ・トレード・デスク(The Trade Desk)は大きな影響を受ける1社であり、グーグルの新たなライバルとして報じる米メディアもある。どのように対処していくのか。トレード・デスクのCOO(最高執行責任者)のミシェル・ハルスト氏に聞いた。

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〔※米ザ・トレード・デスク(The Trade Desk)のCOO(最高執行責任者)のミシェル・ハルスト氏。トレード・デスク入社以前は米オラクルでデータクラウド事業のマーケティングとパートナーシップを担当するグループ・バイス・プレジデントを務めていた(写真提供/同社)〕

Q. 米グーグルがChromeブラウザーでのサード・パーティ・クッキーのやり取りを廃止。「FLoC」と呼ぶAI(人工知能)を活用した技術をブラウザーに搭載し、利用者の属性を管理する方式に変更する。これはトレード・デスクや業界にどのような影響を与えそうか。

A. テスト中であり、FLoCへの転換がどのように影響をもたらすのかは現時点で断言することはできない。グーグルのFLoCによるデジタル広告の有効性の主張は、実際のキャンペーンではなくシミュレーションに基づいている。

 グーグルは、2021年第2四半期までに広告主によるFLoCのテスト利用ができるようになるとしている。そのテスト結果がどうであれ、FLoCがクッキーが廃止された後のアイデンティティーの問題を解決する一つの策になると信じている。ただ、完全な解決策にはならないと思っている。例えば、FLoCはChromeブラウザー上でのみ動作する。(広告表示の場所を提供する)パブリッシャーは、小規模な場合は不利に働く可能性がある。

Q. トレード・デスクとして、こうしたグーグルの方針にどのような対応を考えているのか。

(続く)